- 2016.09.18 Sunday
漂流する男たち #石田泰道
10/10(祝•月)上映予定の、【縄文号とパクール号の航海】
午後の部15:00- は監督アフタートークを予定しています。
今回、映画監督の対談相手として、まっさきに浮かんだのが、
山梨県出身/在住の現代美術家 石田泰道 ISHIDA Taido 氏。
(2016.9/17(土) アトリエにて)
"石田泰道"ときくと、巨大な繭玉を浮かべる人が多いはず。(上記写真 奥)
こうふのまちの芸術祭2013では、竹で組んだ竹繭をcafe&gallery富雪さんの屋上に設置。
溢れる光は、近所の方から話題殺到。竹繭の中で、お茶を飲んだ人も多かったかと思います。
あなたは、泰道氏の代表作の中に''川くだり''があることをご存知ですか?
自身で制作した繭に、桃太郎姿で乗り込み、現代社会の中にひそむ鬼退治に向かう泰道氏。
世の中を変えるため、一年かけて川下りの修行にでるという、現代によみがえった桃太郎伝説を再現した
フォッサマグナアートリンク構想 円環-命脈(2009-2010)
そう、ただの川下りではない。現世の煩悩を、自然へ回帰する、命のリレー! アッパレ!
一方、上映作品「縄文号とパクール号の航海」では、
冒険家/医師/武蔵野美術大学教授 である関野吉晴氏が
自然素材でつくった船で、島影と星という自然だけを頼りに、
インドネシアから日本まで来る。という壮大な旅。
あたりまえですが、画面に移らない監督も、この壮大な旅を日夜ともに過ごした冒険家。
えぇ、そうです。なんだか同じ臭を感じませんか?この男たちに!!
~男たちはなぜ漂流するのか?~
自身の作品、繭玉で川下りをする泰道氏、ときには歩く速度よりも遅い船で日本を目指す関野氏。
男は母なる海を目指し、海の中を漂う。それは、DNAに組み込まれた、細胞レベルの意志なのだろう。
男たちのロマンは、つねに女には分からないもの。
なぜだろう、分からないのに惹かれる、この情熱。
ぶしつけながらも、泰道氏に聞いてしまった。
-なぜ、川をくだろうと思ったのですか?
「身体が、求めてた。平たくいうと、楽しいから」
アラフィフと思えない、少年のままの眼差しで、泰道氏は答える。
「川は大地の血管。水は、循環している。身体の中の血管をヘモグロビンが流れる。自分は、地球のヘモグロビン。」
言葉を羅列すると、突拍子もないような発想だが、泰道氏が話すと、なによりも自然に馴染むから不思議だ。
限りなく自然に近づこうと、宇宙と対決する武士のような男。作品制作という孤独との戦いで自身を鍛え、
最終的には我が身を自然界にほうりなげたいと、夢を語る。
(まだまだ自然のヒビにはかなわないと、作品を愛でる泰道氏)
〜3.11後の男たち〜
今なお多くの人々に傷を残す、2011年の東日本大震災。縄文号とパクール号は、
この災害後、映画は新たなストーリを展開する。
泰道氏は、五体の母胎の乗り込み、被災地へ祈りの灯火を捧げた。
阿武隈ドキュメント 「祈り」 2013-2014 (このプロジェクトの小冊子を、上映会当日 発売予定)
自然のままに生きようとする男たちは、
私たちが失ってしまった"何か"を、諦めずに、立ち向かって生きているように思う。
生きることに対し、時に消極的になってしまう。
日々のあたりまえの生活は時に残虐だ。
そんな毎日に、希望をさしてくれるような一本の映画と、男たちの生き様。
この機会にぜひ、体験してみたください。
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10/10 (祝•月) 午前の部10:00〜/ 午後の部 15:00〜
チケット
前売:一般2000円/学生1000円 当日:一般2300円/学生1200円
場所:
文化のるつぼへちま 甲府市中央2-13-20 電話:055-236-5651
紅梅通り文化祭×こうふのまちの芸術祭 特別企画
企画担当 やまなしアートツリー
問い合わせ 5323ko アットマーク gmail.com (YAT•五味)
*事前予約がお得です
*座席は限られてますので、早めの予約をおすすめします。
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